大井川通信

大井川あたりの事ども

鳥たち

メジロのさえずり

松林の中を歩いていたら、小鳥が飛んできて、松の梢のてっぺんにとまって、さえずり始める。葉の落ちた枝の先だから、よく目立つ。こんな振る舞いは、ホオジロかカワラヒワのはずなのだが、ずっと小さい。 メジロだ。しかし、メジロは、集団でやってきて、木…

鳥にも年齢がある

子どもの頃持っていた理科学習漫画『鳥の博物館』を古書で手に入れて、パラパラとめくっている時、「ながいきくらべ」というページがあった。トビが120年生きるなんてことが真顔で書かれていてびっくりしたが、さすがにそんなことはない。それでも、実際には…

日曜日のデデポッポ

日曜日の朝、外に出ると、デデポッポポー、デデポッポポーと、どこからともなくのどかな調子のキジバトの声が聞こえる。こればかりは、住む場所が千キロ離れようが、50年の時間を隔てようが、変わらない。 それで、ブログに、「日曜日のデデポッポ」という記…

旅の途中のオオソリハシシギに会う

昼休み、浜辺を歩いていると、ミサゴが海の上を砂浜と並行に飛んでいく。筋肉質の白い姿に見とれていると、また一羽あとを追うようにして飛行する。青空をバックに直線的に羽ばたき、滑空する姿は美しい。 ミサゴを見ると、ついつい近くに知り合いがいると…

春の革命

今日、家の近所の商店街で、初めてツバメをみた。一羽だけだったけれど、力強く宙を舞っていた。やがて後続の仲間が姿を見せるようになるだろう。 昨日、職場の植え込みで、スズメがしきりにもう一羽のスズメの背中に乗ろうとする。数秒間背中の上で羽ばたい…

行く鳥・来る鳥

数日前、大井川の土手の近くを歩いていると、足もとから一せいに飛び立つ鳥の群れがあった。ハトかムクドリだろう。電線に止まった一羽に双眼鏡を向けると、なんとツグミだった。冬の野原では単独行動が目立つツグミも、群れで渡りに備える季節になったのだ。…

春の鳥

朝風呂に入っていたら、ホーホケキョというさえずりが小さく聞こえる。今年は暖冬だから、真冬なのにビックリするくらい温かい日にウグイスのさえずりを聞いてはいたが、春先に聞くのは初めてである。それも自宅で、というのはうれしい。 トンビのピーヒョロ…

あなた、ハトじゃないわよね

田んぼのがひろがる脇の道でのんびり自動車を走らす。電線から大柄の小鳥が地面にダイブする。モズだろう。この冬もとうとうモズのはやにえを見つけられなかったと、ちらっと頭をかすめる。 畑の脇の小屋の屋根の上で、青い鳥がしきりに尾を振っている。その…

鵺(ぬえ)の正体

この冬、冬鳥をあまり見かけないと思っていたら、自分が実際に鳥見に歩いていないことに気づいた。鳥たちは、こちらが関心をもって戸を叩かないと、ほとんど姿を見せてくれることはない。 久しぶりの好天の大井川歩き。双眼鏡の焦点を合わせたり、目当ての場…

獲物のあがる日

海からの風が強く、波も荒い日、朝から松林の上にはカラスが飛び回っている。こんな時、二羽で追いかけっこを始めるカラスが必ずいる。どこかはしゃいでいるようだ。 夏には子どもたちが占拠していた浜辺も、今は荒涼として、鳥たちが獲物があがるのを待つえ…

鳥の巣をひろう

林の中で鳥の巣をひろった。初めてのことだ。 小さなどんぶりくらいのサイズで、真中に直径5センチメートルくらいのきれいな半円の穴が作られている。内側は茶色の細い植物の繊維のようなもので編まれているが、外側は白っぽい材料が目立って、編み方も雑に…

ミソサザイを看取る

朝から職場で、スズメが部屋に紛れ込んだと騒いでいる。窓を開けて出て来るのを待っているのだが、書棚の上などに隠れてなかなか飛び立たない。ようやく飛び立つと、ガラスにぶつかって、またどこかに隠れてしまった。 こんどは部屋を横切るようにながく飛…

コジュケイの「ぴ~ぁ」

朝、周囲の林から、「チョットコイ、チョットコイ」と大声で鳴く鳥の声が聞こえる。近頃は、春先ほどには耳にしなくなったが、コジュケイだ。たいていはヤブの中だが、たまに道路わきにその腰高の姿をみせることもある。ウズラとニワトリのかけあわせみたい…

ツバメの再来

僕の住む街では、ツバメは、三月の中旬にやってきて、八月の終わり頃に姿を消す。初めて見た日は印象に残るが、最後に見た日というのはなかなかわからない。9月に入って、あれそういえば近頃まったく見ないな、と気づくくらいだ。 ツバメを見かけなくなって…

山雀の五右衛門風呂

ヤマガラ(山雀)は、住宅街にもよくでてくるシジュウカラ(四十雀)によく似た小鳥だ。シジュウカラは、黒白の頭に灰色の羽をもつ小鳥。こうかくと地味なようだが、色の塗分けがきれいで、モダンな印象。 一方、ヤマガラは、お腹が濃いオレンジなのはいいが…

トビとアオサギ

またしてもトビの話題で申し訳ない。鳥好きの人からみれば、おそろしく雑な鳥見報告に思えるだろう。しかし、珍しい場面を目撃したので、記録しておきたい。 かなり上空をトビが旋回している。その近くを旋回する鳥がいるのだが、トビの仲間にしては形が違う…

台風一過

夕方から、いよいよ台風が近づいてきて、雨風の合間に、ふいに突風につき飛ばされそうになる。空には、ちぎれた雲がいっせいに同じ方向に流れているが、その中を、飛行機が一機、ななめに横切っていく。こんな天候にどうしたのだろうか。家の周辺を見回り、…

トンビとカラス

テレビシリーズの日本昔話に、こんな話を見つけた。 昔、鳥はみんな白かったという。トンビの田んぼの田植えを、鳥たちみんなが手伝いにきたりするのは微笑ましい。村人の似姿だ。そのときに、連れてきたヒナたちが、親を間違えてついて帰ってしまう。 村の…

トビとナマズ

ふいに田んぼから飛び上がったトビが、何かだらりとつりさげている。魚にしてはヒレなどが目立たずに、妙にぬめっとしている。反対側のあぜに着地しても、獲物に食いつく様子はない。気になって近づくと、また同じ獲物をぶるさげて、林の入り口まで飛んで行…

トンビに油揚げをさらわれる

こんどは、学校に行きにくい子どもたちに話す機会に、鳥の鳴き声について解説してみることにした。かりに人間関係に難しさを感じているなら、自然との友人関係は、どんなにか支えとなるだろう。 友だちになりたいなら、どうしたらいいかな。相手のことに関心…

ホトトギスが鳴いた

5月16日の日中に、ホトトギスの初音を聞く。ほんとのことを言うと、先週くらいからそれらしき鳴き声をかすかに聞いていたのだが、まちがいなくホトトギスと認識できたのは初めてだ。手元のメモを見ると、昨年は5月12日、2015年は5月13日、2014年は5月18日と…

氏神とキビタキ

縁があって、とある氏神のお祭りに参列した。社は、小山の頂上にあって、林で囲まれた野外の境内でお祭りはとり行われた。大きな神社からきた狩衣の神職が、祝詞をあげたり、お祓いをしたりする。その間、参列者は、若い巫女さんの指示で、頭をさげたり、玉…

高槻のこずえにありて

鳥見を始める前は、短歌や俳句で名前だけを先に覚えてしまい、実物を知らない鳥がけっこういた。ホオジロもそのひとつ。 「高槻のこずえにありて頬白のさへづる春となりにけるかも」 島木赤彦(1876-1926)のこの歌は、春の訪れの喜びを歌って鮮烈だ。高槻…

鳥たちの「春活」

通勤の道の電柱の上に、木の小枝でまるまるとくみ上げた巣に、さかんにカササギが出入りしている。電力会社に撤去されないことを祈ろう。 小さなカササギみたいな優美な姿のセグロセキレイが、田んぼのあぜ道でふしぎな振る舞いをしている。オスがきれいに黒…

ミロク山でサシバが舞う

「ひさの」に入居するHさんからお話をうかがった。Hさんは、大正三年生まれの103歳。Hさんが生まれ育ったのは、数キロメートル離れた近隣の旧村だ。話を聞く前にも、予習として江戸時代の地理書に目を通したり、少し歩いてみたりしていたのだが、実際にお…

カシパンとトビ

今の時期の浜辺には、海流の関係か、様々なものが打ち上げられる。製造年月日が先月の真新しいハングル文字の飲料ペットボトルが転がっている。先日ミサゴが、海面から獲物のダツをつかみあげる場面を目撃したが、ワニのような口のダツの頭だけが落ちている…

イソヒヨドリの弾道

国道沿いの駐車場に車を停めていると、黒い影が、前方の上空からまっすぐに飛んできて、見る見る大きくなって、頭をかすめる。とっさに振り向くと、そのままの浅い角度で、少し先の自動車の下のあたりに「着弾」した。 イソヒヨドリだ。そっと近づいてのぞき…

モズのはやにえ

ベテランの天文ファンの知人がいた。その世界で実績を積んでいて、自宅にも望遠鏡のドームを作り、相当の機材をもっていたようだ。僕は、小学生の高学年くらいの時だけの天文ファンだったが、デパートで望遠鏡のカタログを集めてきて、穴があくほど見つめて…

ミサゴと謎の魚ダツ

すっかり春の海だ。ここは外海だけれども、今日は波も穏やかで「ひねもすのたりのたり」という風情だ。僕はウニの仲間の殻を集めているのだが、この季節には、不気味な宇宙人の頭骨のようなヒラタブンブクや、丸くて薄いカシパンの殻が大量に打ち上げられる…

春が来た

何度も寒波に押し戻されながら、とうとう春がやってきた。 昨日初めて林のなかから、つっかえつっかえのさえずりを聞かせてくれたウグイスも、今朝はいくらか上手に「ホケキョー」と鳴いている。遠くのやぶから、ちょっとこい、ちょっとこい、とコジュケイの…