大井川通信

大井川あたりの事ども

なまず

今年で子育てが終わる。 夫婦で、昔子どもたちを遊具で遊ばせた公園を散歩してみる。 冬日が暖かい。 近くの神社まで足を伸ばすと、神様の前で、狛犬と一緒に石のナマズが向きあっていた。

埴谷

CDで埴谷雄高の洒脱な語りを聞く。 台湾での少年時代、空気銃でスズメを撃ち落とした経験が、自分の文学につながっている、と。 しかし、そのスズメは比喩であって、本物の他者でないようにも思える。鳥を眺めながら、ただ暮らしている者からすると。

吉本

部屋を片付けていたら、吉本隆明の講演CDが出て来た。 胎児期をふくむ母子関係からすべてを語っていく、重機のような論理。 たしかに、乱暴さが言葉を輝かすことも、あるにはある。

ミヤマホオジロ

神社の崖下の草むらに、ミヤマホオジロが来ている。 スズメのような地味な身体に、派手な黄色いマスクをかぶって。 真っ黒なサングラスに、逆立てた髪。 小鳥レスラーのマスクマン。

クロスミ様

1年以上ぶりに、クロスミ様にお参りする。初詣になるので、梅酒の小瓶をおそなえして。 林道の途中で、初めてウソに出会った。黒い頭に鮮やかな朱色のマフラーを巻いたような、天神様のあの小鳥。 アトリの冬羽の雄や、アオジ、シロハラにも会えて、里山に…