大井川通信

大井川あたりの事ども

卒業式雑感

次男の特別支援高等学校の卒業式に夫婦で出た。大学4年の長男に声をかけると意外にも、式に参加するという。そういえば、次男の中学の卒業式も、家族全員で参加したっけ。神妙に立つ次男を取り囲んで、かかわってくれた中学の先生たちが順番に声をかけてくれたことを思い出す。普通高校の卒業式となると厳格なものだが、次男の高校の卒業式は、先生の涙や謝恩会などもあって、なごやかな雰囲気だった。

今年は、二人の子どもとも学校を卒業して、社会人になる。自分のときもそうだったが、本人にとっては新生活が気がかりで、卒業式など迂遠な儀式に過ぎないかもしれない。しかし、親にとっては、自分たちの子育ての終わりを実感し、納得するための重要な区切りなのだ。

長男の大学の卒業式となると、さらにあっけないものとなるだろうが、やはり顔を出してみようと思う。僕の父親は、卒業式前日に、自分の署名に「曇天寒日大学卒業前日」と書き入れた本をプレゼントしてくれた。長男の卒業式は偶然、僕の卒業式の33年後の同じ日にあたる。長男には、どんな本を贈ることにしようか。