大井川通信

大井川あたりの事ども

台風一過

夕方から、いよいよ台風が近づいてきて、雨風の合間に、ふいに突風につき飛ばされそうになる。空には、ちぎれた雲がいっせいに同じ方向に流れているが、その中を、飛行機が一機、ななめに横切っていく。こんな天候にどうしたのだろうか。家の周辺を見回り、ひさしぶりに雨戸を閉めて、家の中に引きこもる。

翌朝は、明るく青空となった。門の脇のケヤキの下は、引きちぎられた小枝や葉が散乱している。河口近くに行くと、水面は川上からの濁流で茶色く濁っている。沖からの波が、川の流れにぶつかって、せり上がり、白い波がしらを見せる。

突然、ミサゴが垂直に濁流の中に飛び込むと、何かの魚をつかみ取って、林の方に飛び去って行く。濁った水面にも、魚影は映るのだろうか。

浜辺にはたくさんの漂着物が打ち上げられたはずだが、すでに大量の砂に深く埋まって見えなかった。