大井川通信

大井川あたりの事ども

コジュケイの「ぴ~ぁ」

朝、周囲の林から、「チョットコイ、チョットコイ」と大声で鳴く鳥の声が聞こえる。近頃は、春先ほどには耳にしなくなったが、コジュケイだ。たいていはヤブの中だが、たまに道路わきにその腰高の姿をみせることもある。ウズラとニワトリのかけあわせみたいな鳥だ。

ところが今朝は、その「チョットコイ」の繰り返しがいつの間にか、「ピーァ」という一声の叫びに変わっている。「ピーァ」と鳴いて、しばらくしてから、また「ピーァ」と聞こえる。

声質や声量が同じだから同じ「歌い手」なのだと気づいたが、初めの「チョットコイ」がなければ、さすがにコジュケイとはわからなかっただろう。さっそく図鑑を開くと、コジュケイの項目で、「ピーァ」とも鳴くと説明している。

建物の外に出て耳を澄ましていると、職場の若い人たちが通りかかったので、得意げに説明する。迷惑かもしれないが、仕事柄役にたつ知識ではあるので、がまんしてもらおう。

もともと日本にいなかったコジュケイは放鳥で増えた鳥だが、最初の放鳥は1919年という記録があるそうだ。来年で来日100年。誰もお祝いはしないのだろうけど。