大井川通信

大井川あたりの事ども

この枝、めっちゃ枝してる

子どもたちのグループと山道を歩いている時、中学二年生の男の子が突然、足元の枝を拾い上げて、叫んだ言葉。
じゃり道では、小石を拾って、「この石、めっちゃ石してる!」とも。
その言い方が学校で流行っているのかと聞くと、自分だけだという。
手にした枝は、手頃な長さで先が二つに分かれており、確かに枝らしい枝だ。けれど、枝らしい、というのと、枝してる、というのはかなり違う。形容詞と動詞の違いというか、後者の方がずっとダイナミックだ。
言葉がモノをつかまえる。あるいは、モノが言葉を吐きだす。そんな緊迫した瞬間が、彼には見えているのかもしれない。僕にはちょっとうらやましかった。