大井川通信

大井川あたりの事ども

僕が『掃除する』ときは

今週末に、長男が帰省する。帰省、というか仕事を辞めて帰ってくるのだ。

仕事の中身や、会社の現状を聞くと、そういう選択肢もありなのかと思う。一つところに長く勤めていることでどうにかなる、という時代ではなくなっている。自分の職業人生の長期的な目標と戦略を作り直す機会にすれば・・・とアドバイスをしたりもしたけれど、もはや親の手を離れた本人の問題なのだろう。

僕も若いころ、ちょうど三年で初めの会社を辞めて、親元に戻っている。今よりも終身雇用の縛りの強かった時代だ。そのとき親はどんな気持ちだったのだろう。自分のことに精いっぱいで、そんなことを思いやる余裕はなかった。

物置となってしまっていた長男の部屋を、この連休で片づけた。増えすぎた本を売りにいったり、不要の家電を整理したりして、長男が家財道具を持って帰ってこれるスペースをなんとかつくった。仕上げに、普段使っていない掃除機を隅から隅までかけたりしている。

二年半前に長男が家を出た時には、もう一緒にくらすこともないのだろうと思っていた。親の立場になって、家族とはあっけないものだと、初めて気づいた。

とにかく、もう一度四人家族の生活が始まることを、素直に歓迎したいと思う。おっと、今では猫の九太郎もいるから、初めての五人家族か。