大井川通信

大井川あたりの事ども

ネットによる学習について(1)

今年度の後半、通信制大学の科目履修生になって、図書館司書の学習をした。すべて教科書とネットによる学習で、すいぶんと発見があった。

一科目あたりの自分の学習パターンは、こんなふうだ。まずはテキストを流し読みする。そのあと指定された課題で2000字のレポートを作成する。テキストの該当部分をまとめるくらいで済む課題もあれば、参考文献にあったってその内容を反映させなければならないものや、図書館での現地調査の必要があるものもある。何度も書き直しによる再提出を求められる場合もあり、かなりの教育的効果があるだろう。

レポートを提出すると、ネット試験の申込ができる。試験勉強は、一教科あたり20問の予想問題(過去問?)集のようなものが渡されているから、各問題の答えとなるようなテキストの該当個所を拾い出し、マーカーでチェックしながら、頭で回答を思い描く。試験対策としては、実際に文章化するまでの必要はない。

この時点で、テキストは、レポート作成のためつけた作業用のチェックと、20問の予想問題の関連でつけたマーカーで、全体がかなり読み込んだ印象になっている。ネットによる試験で、すぐに該当個所が引けるように、各章ごとに付箋で見出しもつけてある。

今、この読み込んだ(ように見える)状態で並んでいる11科目分のテキストをみると、一般の大学生の使用済みテキストより、はるかに勉強の痕跡が残っている気がする。僕の時代の教科書はもちろん、息子が使った教科書よりも。

おそらく制度的に想定されている勉強量よりは、かなり少ない時間の学習しかしていないはずだが、自主的な作業の学習効果はかなりあるのではないか、という印象だ。

さて、ネットでの試験だが、指示された時間にネットで接続していると、問題が示されて、50分間でおよそ1000字程度の解答を作成しないといけない。たいていは、テキストをまとめればいいだけだが、一部ネットで調べる必要がある設問もある。時間的には余裕はないが、要領よく文章をまとめる力があれば、レポートよりは簡単に合格がもらえるようだ。