大井川通信

大井川あたりの事ども

大学二題

早朝、国分寺駅周辺を散歩。オナガの十羽ばかりの群れが飛ぶ。清宮熱が冷めない早稲田実業の脇を抜けると、住宅街の先に、学芸大がみえてくる。守衛さんに声をかけると、市民には開放していると教えられ、広々としたキャンパスに入った。銀杏等の紅葉が見事だ。来春からの友人の研究生活が実り多いことをひそかに祈る。

正門をでて、街道脇の江戸時代の庚申塔をスケッチ。6本の手に弓矢等をもつ青面金剛も足元の三猿もつたなく単純化されていて、味わいがある。中央線をくぐると、線路沿いに東京経済大学がある。偽学生として出入りしていたので、ふいに胸が締めつけられるような懐かしさに襲われた。やはりここが僕の学びの原点だ。本日入学試験という貼り紙のある正門を背にして、30年以前と変わらない坂道の通学路を下る。