大井川通信

大井川あたりの事ども

シロハラの事故死

施設のガラスに激突して、そのまま死んでしまったシロハラのオスを見つけた。ふだん遠くからうかがうだけの鳥を、間近に観察できるのはこんな機会しかない。生活ぶりも、見た目もとても地味な印象の鳥なのだが、実際には、色合いのグラデーションが繊細でとても美しい。頭部は濃いグレーで、目の回りには黄色いアイリングがある。背中から前羽にかけて広がる黄土色が意外にきれいだが、羽の大部分はつややかな黒褐色である。そしてお腹は、名前の由来である白。また、飛び立つ時目立つのだが、尾羽の両サイドだけ白い羽根が鮮やかだ。身体の長さと体重を図ってから、埋葬した。22センチで、85グラム。

ふと思い出して手帳を見返すと、四年前の今の時期にも、同じようにガラスにぶつかったシロハラを見つけた記録があった。自然の運行は残酷なくらい、正確に同じことを繰り返す。その時、人間の営みも、同じことの繰り返しだなと驚いたのは、すっかり忘れていたが、その時のメモにこんな数字が残されていたからだった。

22センチ。80グラム。