2018-10-16 光速の竜とアサギマダラ 虫のいろいろ 新幹線のホームに、南からやってきたN700系が停車している。例の恐竜のような長い鼻先を突き出して。 ふと架線の上に目をやると、ヒラヒラと飛ぶ蝶が目につく。白地に黒いシマの羽に、紅のアクセントが目をひく。南下の長い長い旅の途中のアサギマダラだ。 彼女が好む花畑で待ち受ける、というより、こんな街中での偶然の出会いが、僕は気に入っている。 同じく南へと急ぐ新幹線が滑り出し、白い竜のように彼方に走り去るのを見送ると、彼女は、すでに姿を消していた。