大井川通信

大井川あたりの事ども

春の鳥

朝風呂に入っていたら、ホーホケキョというさえずりが小さく聞こえる。今年は暖冬だから、真冬なのにビックリするくらい温かい日にウグイスのさえずりを聞いてはいたが、春先に聞くのは初めてである。それも自宅で、というのはうれしい。

トンビのピーヒョロロという声を昔は家でもよく聞いたのに、と妻がいう。住宅街の中の空き地も少なくなって、トンビの訪れも少なくはなったが、それでも玄関先から高い空を悠然と舞うトンビの姿を見かけることはある。

カササギが好きで、佐賀や筑後に行くときに見るのを楽しみにしていたけれども、生息域を急速に広げて、今では我が家の庭にも顔を見せるようになった。気品ある姿は、鳥の中でも別格だ。

裏口を開けた時に、巨大なアオダイショウが目の前にいて呆然としたのも、そんなに昔のことではない。自治会の回覧で「タヌキがでますから、注意してください」という知らせが回ってきて、笑ったことがあった。イノシシじゃあるまいし。都会から越してきた人が多いから、野生動物に慣れていないのだ。

今日は、仕事の訪問先で、たくさんのイワツバメを飛ぶのを見た。ツバメがこの街にやってくるのも、もう間もなくだろう。今年はあっけないほど冬の厳しさがなかったから、春を迎える喜びがやや不足気味ではあるけれども。