大井川通信

大井川あたりの事ども

春の革命

今日、家の近所の商店街で、初めてツバメをみた。一羽だけだったけれど、力強く宙を舞っていた。やがて後続の仲間が姿を見せるようになるだろう。

昨日、職場の植え込みで、スズメがしきりにもう一羽のスズメの背中に乗ろうとする。数秒間背中の上で羽ばたいて、を繰り返すのだが、あるときは相手の後頭部をチョンチョンと上からつついたりもする。相手はとくに嫌がるそぶりもなく受け入れている。恋の季節なのだろう。

そういえば、数日前、近所のスーパーの駐車場で、イソヒヨドリのオスとメスが屋根に並んでとまっているのを見た。オスのさえずりは、ビルの谷間に響き渡るような例の見事なものではなく、ちょっとぐずるような甘いささやきだった。

海岸近くを歩いていると、小さな春のアゲハチョウが、海風にさからって真っすぐにとんでいくのにすれちがう。

明らかに世界が革まろうとしている、いやすでに革まっている。僕も、新しい営みへと追い立てられる。