大井川通信

大井川あたりの事ども

ビブリオバトル初参戦

地元のグループが主催するビブリオバトルの講座に初参加して、気づいたことをいくつか。やはり、この方法は、読書についての経験も趣味嗜好もさまざまな人たちを、横一線に同じ場所に立たせるという点ですぐれたものだと思う。

読書好きというのは、ともすればマニアックな趣味の世界に没頭しがちだし、普通に本について話し合うとなると、どうしてもそちら側に話題がひっぱられ、他の人は置き去りにされがちだ。

5分間のプレゼンという要素が加わると、まるで本の知識のない人でも、プレゼンの部分で年季の入った読書好きにも十分対抗できることになる。最終的に参加者の総意でチャンプ本が選ばれるのだから、独りよがりの読書家も、他の参加者の気持ちをくみとらざるをえなくなる。

チャンプ本の選定基準が「一番読みたくなった本」というのも、やはり絶妙だ。僕の紹介した本は、チャンプ本にはなれなかったが、別に僕個人やプレゼンを否定されたわけでも、本そのものを否定されたわけではない、と素直に了解できるのだ。なんというか、「ベストセラー」には無理だったかな、という感覚。

僕が一票を投じた本がチャンプ本になって、さっそくそれを書店で購入した。以前から気になっていた本だったが、バトラーのプレゼンで背中をおされたのだ。

実際に前にたってみて実感したのは、協議時間に手が挙がって質問されると、話をよく聞いていてもらっていたのがわかって、うれしいということ。

市の支援事業で、立派なチラシが出回っていたけれども、関係者の知り合い以外の参加は僕だけだったようだ。図書館にとって連携協力すべき取組のはずだけれども、学校図書館を含む地域の図書館の動きがにぶいのかな、とは司書資格の勉強中の者としての感想だ。