大井川通信

大井川あたりの事ども

大井川花見歩き

なんとか一息付けたので、日曜日の朝、大井川周辺の桜を見に出かける。

しっかり覚えている場所以外でも、カンを働かせてうろ覚えの場所を訪ねると、桜は見事な花で出迎えてくれる。ほぼ満開で、やや散り始めている木もあるくらい。

ババウラ池には、水がたっぷりと張られていて、カイツブリのつがいがしきりに潜水を繰り返している。今春も子育てをがんばるのだろう。

農耕地に出ると、トンビが一回り小さいカラスに追い立てられている。トラクターのうしろをダイサギがついて回る。おなじみの風景。

村チャコに寄ると、ひさしぶりに広告代理店で働いているヒロセさんが来ている。彼は、僕が30年前に勤めていた東京郊外の進学塾のもと塾生だ。共通の知人の話で盛り上がる中で、話題は新型コロナウィルスのことに。

現代社会は、高速で大規模な移動・運搬手段に支えられている。国境を越えたその発展を阻害するのは、従来は政治的な要因や経済的な要因であり、どんなに困難であれ、それらをコントロールさえすれば問題はないと考えられてきた。しかし、伝染病の流行という、いわば原始的な要因が人間の身体性を直撃し、その移動や運搬がストップしてしまうとは。

身近な場所で歩けるところをしっかり歩く、という基本に立ちかえって一歩一歩を踏みしめる。