大井川通信

大井川あたりの事ども

イタチ木登り、タヌキ危険、カッコウ鳴く

職場の窓から、目の前の林を眺めていたら、高い枝をイタチが伝っている。すぐに方向を変えて、根もとまで走りおりてしまった。あわてて外に出てみると、ずっと先の茂みがゴソゴソしている。その神出鬼没ぶりに驚いた。

また別の日。通勤の車で、街中のコンビニの駐車場から何かが飛び出し、目の前を横切るので、反射的に軽くブレーキを踏む。タヌキだった。ほんの少しのタイミングの違いで、ひいていただろう。こんな向こう見ずな飛び出しをしているから、タヌキの交通事故死が起きがちなのだろうと思った。

職場の駐車場に、カッコウカッコウという鳴き声が響きわたっている。あまりにも有名なカッコウの鳴き声が、目の前の丘の森から聞こえている。とっさに、スピーカーからの音じゃないかと思った。カッコウを聞く体験が、ほとんどメディアを通しての人工的なものだから、実際に聞いても、つくりものに思えてしまうのかもしれない。

平地で、日常生活のなかで、カッコウを聞くのは初めてだった。大井川歩きで聞けたら、素敵だろうと思う。