大井川通信

大井川あたりの事ども

否定の言葉・肯定の言葉

僕と安部さんが昔参加していたグループのリーダー格の人に連絡をとって、久しぶりに会うことになった。やはり安部さんが倒れたことがきっかけで、それを伝えておきたい気持ちがしたのだ。

もう15年も前のことだからはっきり覚えているわけではないが、安部さんがグループに居づらくなる事情があり、僕も同じ頃にそこから離れた。僕は安部さんが一方的にグループから排除されたような印象をもっていたのだが、今回彼の話を聞いてそうではなかったことを知った。

安部さんに対する態度を、他のメンバーから相当強く批判されたために、それが原因でグループの活動も中止してしまったのだという。活動が無くなったことは知っていたが、そんな事情があるとは知らなかった。彼も傷つき、他のメンバーとの交流はなくなってしまったそうだ。

グループや思想、言葉といったものは、反面で凶器にかわりうる。しかし、凶器にかわりうるようなものでなければ、つまり完全に安全なものであれば、もともと人を動かす力などないのだろう。

僕もそんな諸刃の刃のような言葉の扱い方に少しは自覚的になったのは、ようやく最近になってからのことのような気がする。気を抜くと、相手の息の根を止めるような批判の言葉を探し勝ちになる。ブログにも、そんな一面がでてしまうことが多い。

彼から、最近まとめたという文章をもらった。一生の経験を振り返るような、力のこもったものだ。ぜひ感想を書いてほしいと頼まれる。あげ足取りではない、肯定の言葉を探し当てたいと思う。