大井川通信

大井川あたりの事ども

読書会のあと深夜の街を爆走する

昔、20代の頃、東京郊外で塾教師をしていた時、夜遅く仕事が終わってから、講師仲間で湘南の海までドライブしたことがある。僕は行かなかったけれど、日本海を見ようと北陸まで出かけた仲間もいる。みんな若かった。

時と所が変わって、博多の街。読書会の仲間はほぼ50代。二次会が終わって、酒を飲まない僕が車で駅まで送ろうとするが、終電に間に合いそうもない。年末で気が大きくなっている。いっそのこと遠方の人から順番に送ろうかと思いつく。

近場で早くかえりたい仲間からは、やめてくれと反対の大合唱。

では、そろりそろりと参ろう、と狂言の声色を使って狂気を装い、反対を押し切り高速に乗りこむ。アルコールの入っていない僕が一番酔っぱらっているようだった。コロナ禍で車は少なく、高速から見る夜の空港はきれいだ。同乗者もあきらめて車窓風景を楽しむ気持ちになる。

5人を自宅やホテルまで送ってから、夜半過ぎの自宅へ。20代の頃に戻ったようで、楽しかった。