大井川通信

大井川あたりの事ども

記念日と忌日

5月10日なメイドの日だったそうだ。それでBand-Maidの配信ライブがあって、それをいつものように(昨年に彼女たちを知ってから、4回目になる)楽しんだのだが、さすがにメイドの日については周辺知識がとぼしく書くことができなかった。これだけ惹かれている音楽についても、残念ながら正面から論じる言葉を持たない。

5月11日が萩原朔太郎の忌日であることを偶然知った。以前読書会で「月に吠える」を読んだから、今回は「青猫」を読んで感想を書こうと思ったのだが、腰痛もあって気持ちがのらずに書くことができなかった。途中まで読んだ「青猫」は、どの詩篇にも魅力があって良かったのだが。

毎日ブログを書いていると、忌日というのは本を手にとり記事を書くのには便利なきっかけになりそうな気がする。しかし、いくら朔太郎が好きでも、昨日今日知ったような忌日では、特別に追悼しようという気持ちが起こらない。毎年その日に哀悼の気持ちを繰り返すことで、そしてその日にまつわる思い出が蓄積されることで、はじめて忌日という装置が起動し始めるのだろう。

そういう忌日は、僕にとっては、家族のものの他には、今村先生と廣松さん、芥川の河童忌くらいかもしれない。忌日というものも、心をこめてじっくり育てていく必要があるのだろう。