大井川通信

大井川あたりの事ども

病室で考えたこと

病室で死に向き合った経験については書いているけれども、回復の兆しが見えたあと、今後の人生についてじっくり考えた内容については、まだ書いていなかった。それは、自分の今後の振舞いや生き方に関わってくることなので、具体的には書きづらいところがある。

また、自分なりに重い経験を背景にして考えたことだから、簡単に整理してしまったり、決意表明みたいにするのも気が進まない。しかし、書いておかないと風化してしまうというのも事実だろう。

こういう時、信頼できる友人というのはありがたい。彼に今回の闘病を説明するメールを書いたとき、自分の中で、意外なほど簡潔にまとめることができた。書いてみると、これ以下でもこれ以上でもない気がする。以下、その部分を引用してみる。

 

私の方は、もしかしたら聞かれているかもしれませんが、新型コロナ感染で一か月ばかり職場を休んでおりました。その経過はブログに書いておきましたので、興味がありましたらのぞいてみてください。重症化の一歩手前までいっていたようで、かなりつらく、またいろいろ考えさせられた経験でした。そこから得たものを、結論だけ書くと、こんなふうになります。

・極限状況での、自分の思考、精神について一定のメド(自信)を得たこと。

・回復のプロセスに入ってからは、自分の残された人生について十分に考える時間を持てたために、ある方向転換を決意できたこと。

・方向転換の内容はこんな感じです。

①従来家族を優先してきたけれども、これからは「自分のやりたいこと」をしたい。

➁助けてもらった生命だから、もっと直接に「人を助ける」仕事がしたい。

③組織やそこでの実績から離れて、一から「自分の力」を試してみたい。