大井川通信

大井川あたりの事ども

ガムシの研究

タイトルは羊頭狗肉だ。本当は、研究なんてものではない。せいぜい「観察」くらいのものだけれども、僕は、この「研究」というタイトルがつけたくてたまらない。子どもの頃の「夏休みの自由研究」あたりの語感に由来する偏愛だろうか。世間の片隅の個人ブログのことなので、お許しいただきたい。

ゲンゴロウ好きの僕は、昔からガムシはまがいモノのようで、あまり好きではなかった。小学生の時は、その実物を意識してもいなかったと思う。

大井川でゲンゴロウを探すようになってからは、あちこちの田んぼに普通にいるヒメガムシの姿は、僕にはがっかりの対象でしかなかった。スイカの種みたいで、田んぼの底や水草を、バタバタと不器用に泳ぐ姿はゲンゴロウのスマートさとは対極に思えたのだ。

今年は、ガムシについて新たな発見があった。田んぼは途中水抜き(落水)をして中干しする時期があるが、そうすると土が乾燥して地割れができる。再び水を入れたときには、ヒメガムシはその割れ目の中に潜んでいることが多い。

呼吸するために、ヒメガムシは水面まで垂直に浮上する。水面で一瞬空気を取り入れると、やや螺旋を描きながら、真下の割れ目に戻っていく。そのとき、おしりのあたりにゲンゴロウみたいな光るあぶくも見えたりする。

この垂直移動の時のヒメガムシは、ゲンゴロウみたいに素早くて、かっこいい。ハイイロゲンゴロウの傍若無人の暴走より、ずっとエレガントだ。二回り大きなコガムシも同じ動きをするのだが、さらに迫力がある。

実は以前から、この垂直移動のガムシをゲンゴロウと見間違えて、なんとかつかまえようと無駄な努力をしたこともあったのだが、それが誤解であることに今回ようやく気付いた。

あと、細かいことだけれども、ガムシのエサ。基本植物食らしいガムシの成虫のエサだが、今年金魚のエサ(赤くならないもの)を与えたら、ゲンゴロウと一緒にガムシもよく食べていた。今後の参考まで。

 

ooigawa1212.hatenablog.com

 

ooigawa1212.hatenablog.com