夫婦で訪れたショッピングモールで勤め帰りの次男と待ち合わせて家に帰ろうとするときだった。立体駐車場から降りてすぐの路上。時刻は、午後8時10分を過ぎたあたり。進行方向の頭上に、明るい火の玉のようなものが斜めに走ったのがフロントガラス越しに見えた。
一瞬だったけれども、明るい光の帯が流れて、最後に爆発でもするように輝きを増してから、すっと消えた。今まで見た流れ星は、定規で光の線分をひいたくらいの明るさしかなかったから、それとはまるで違う。すぐに「火球」だとひらめいた。
しかし、頭上での花火みたいな感じでもあったから、念のためにネットで検索すると、同時刻に目撃情報がいくつも上がっている。福岡だけではなく、大分や熊本、鹿児島でも見ることができたようだ。その輝きで街のすぐ上空の出来事にも見えたのだが、実際はかなり高い空での天体ショーだったようだ。
それから二時間ばかりあと、今度は東日本の方で火球が目撃されている。大きな隕石が落下しやすい宇宙の条件がそろっていたのかもしれないが、いずれにしろ、目撃できたのはラッキーだった。