大井川通信

大井川あたりの事ども

トンボの話

職場の周囲には細い川が流れ、水路が張りめぐらされている。川をのぞくと、コサギカルガモがエサを探してる姿を見かけるが、今の時期はトンボが飛び交っている。

銀色のシオカラトンボと黒い身体に腰の白が目立つコシアキトンボはすぐにわかるが、たくさん飛ぶ赤とんぼ類は正確な種類はわからない。黒いアゲハの種類を言い当てられないのと同じだ。ただ今日、全身がひと際真赤なトンボがいて、これはおそらくショウジョウトンボだろう。

川面の上を直線状に飛ぶグリーンのトンボは、ギンヤンマだ。腰のあたりのブルーが目だつ。このブルーが入っているのがオスだそうだ。先日、この川でカワセミを見たが、一直線に飛ぶ見事な青色という点で、似ているところがあるかも。

職場の建物の裏は崖下の湿った土地で、地面近くを真っ黒なハグロトンボがひらひらと飛んでいる。ここは野鳥の宝庫で、今日はひさしぶりにヤマガラの姿を見かけた。

地元の田んぼでゲンゴロウを探しているときは、赤とんぼ類が多いが、足元の水草などに来るのは、可憐なイトトンボだ。かぼそい体のおしりの先だけに明るい色があってかわいい。

一番好きなトンボは、やはりオニヤンマだが、今年はまだ見ていない。大きな生き物がぐいぐいと歩くような迫力ある姿に出会ってみたいものだ。