大井川通信

大井川あたりの事ども

特別な記念日に何を食べるか

還暦の誕生日は、本人にとってかなり特別な記念日だろう。

成人を意味する二十歳の誕生日は大きいし、それ以降10年ごとの区切りの誕生日にも意味はあるが、次に文化的、制度的に大きな区切りは、60歳の誕生日となる。一線からの引退とか、老人になるとかという意味があるからだ。

しかし、僕の還暦の誕生日は、登録販売者の試験の当日で慌ただしく、じっくりその意味を味わうどころではなかった。妻もモールでの小物の販売日でくたびれ果てている。次男も恒例の温泉で食事をすませているだろうから、僕もどこかで夕食をとろう。

帰りの駅のホームには、僕の大好きなかしわうどんの店がある。この店のかしわが好きだから、僕はいつも「かしわそば」に「かしわ」のトッピングをする。これは異例のトッピングだから、お店の人が勘違いして、かしわが普通盛で出て来たこともあった。(だからかしわの量は要チェックだ)

これは僕の隠れたぜいたくなのだが、しかしこれでは特別の記念日らしくない。そこで僕は追加でワカメのトッピングを頼むことにした。かしわもワカメもトッピングは50円で、合計500円。

お腹が空いていればなんでも美味しいというけれど、試験もうまく行ったのだからなおさらなのだ。