大井川通信

大井川あたりの事ども

あと二か月

定年まで、あと二か月となった。退職金の請求手続きをしたり、正式な退職の通知が来たりして、それらしい雰囲気にもなってきた。ただ、もう少ししみじみとした淋しい気持ちになるのかと思ったがぜんぜんそんなことはなかった。

定年となっても、あと5年間は年金が支給されないから、働き続けないといけないことには変わりはない。身分も不安定となるし、ポジションも給与も大きく下がる。働き手としては、何一ついいことはないはずなのだ。

ここで新しいことを始めようと思ったけれど、タイミングと条件が合わず、それもかなわなかった。ただ新しいことに向けての準備を行い、気持ちを作ったことがよかったのかもしれない。

どんな環境であれ、新しい場所に踏み出そうとするような、ふわふわとした気分になっている。旅立つ前の、日常を離れるその瞬間が好きだと小山田さんが書いていたけれども、旅にはあまり縁がない僕も、なるほどそんなものだなと思う。

この分でいくと、いっそうの老化に伴う、様々な退出や退去(最後には死に至る)についても、ふわふわとした期待と気分のままに迎えられるかもしれない。

ただ、ふわふわ、そわそわとして困ったこと。落ち着いて、じっくり日々を味わい、ブログを書き続けるというペースが崩れてしまったことだ。ブログが遅れ勝ちの言い訳ですが。