大井川通信

大井川あたりの事ども

クロツラなのか、ヘラサギなのか

昨日みたサギのことが気になって、大井ダムをのぞきにいく。今日は双眼鏡を持って。

一羽が、浅瀬に突っ込んだくちばしを左右に振ってエサを探している。そこから離れた反対側の岸の近くに、寄り添って立つサギの群れを見つける。しかし様子がなんか変だ。近づくと、まず、フラミンゴみたいに片足で立っている個体が目立つ。全員が首を後ろに回して、大きなくちばしをせなかに隠して休んでいる。

やがて順番に、対岸のエサを探している個体の近くに飛んでいって、連れだってエサを取り始めた。小走りをしながら、例の首振りをするものもいて、かなりユーモラス。

双眼鏡で観察して、はっきりとヘラサギと判別できる個体を確認できた。まず、細長いしゃもじみたいな黒いくちばしの先端がはっきりと黄色くそまっている。顔は白く、目がはっきりと分かれて見える。しかし、中には、くちばしが真っ黒で、顔も黒く目がつながって見える個体も交じっている。これはクロツラヘラサギにしか見えない。

しかし五羽が、完全に群れとして一体となって行動している。野鳥には混群というものがあるが、別の種類の鳥が少数の群れをつくることはあるのだろうか。

この謎は、後でネットにあげられた写真を見て、解決がついた。クロツラとヘラサギが間近く写っている写真が何枚もあったのだ。この二種類は、同一行動をとることがあるのだろう。

何年か前に、釣川の支流の八並川でクロツラヘラサギのペアを見たことがある。僕のフィールドで、今度はヘラサギを見ることができた。図鑑の記述では、ヘラサギは冬鳥として九州に渡来するがクロツラヘラサギより珍しいらしいから、ちょっと嬉しい。