翻訳は2013年だから、割と最近のことだ。原著から実に40年後の出版ということになる。年表で確認すると、比較的初期の作品になるが、ストーリーもていねいに作られているし、絵もしっかり描かれていて、完成された作品という気がする。
騎士のサー・トーマス・マグバイは、後年の作品にでてくる破天荒で型破りな大人の片鱗がうかがわれるし、騎士みならいのスナッフには、同じく後年の作品でのハチャメチャな子どものイメージが重なるが、ここではずっと感心な子どもで、ブーツ泥棒を撃退するという機転を働かす。
僕の中では、クエンティン・ブレイクの中でかなり上位にくる作品だ。予想外におもしろかった。