大井川通信

大井川あたりの事ども

80点の謎

資格試験受験には、定年後の仕事への準備という意味合いもあるし、実際に自分の知力や記憶力がどのくらい衰えているのかを確認する意味合いもあった。

勉強は、若いころそれを本職としていた頃のイメージで行うものだろう。このくらいの試験なら、このくらいの勉強量で合格できるはずだ、という目算の根拠は、若いころの自分のパフォーマンスに基づいているにちがいない。

ところで、12月の登録販売者の試験の自己採点が、120問中の97問正解で、ほぼ80点だった。続く1月のFP3級の試験結果は、これは二分野ともそれぞれピタリ80点。今回のITパスポートの試験は、試験終了後その場で示された採点結果で、なんと1000点満点中795点をとっていた。

たしかに合格点が60点から70点くらいの資格試験で目指すべき点数は、80点というところだろう。それ以下ではぎりぎり不合格となってしまう可能性があるし、90点を目指したのでは効率が悪い。

難易度も分野も違う三つの試験で、ほぼ正確に80点をマークし続けるのは、ねらってしているのなら神業だけれども、もちろん偶然の結果にしかすぎないだろう。ただ、この結果は、試験勉強にかんするかぎり、僕が若いころと変わらないパフォーマンスを維持している現状を物語ってはいる。

ペーパーテストで実力以上の点を取るという、ほとんど唯一の僕の特技は、依然として健在だったわけだ。この年齢になって、そんな小手先の技ではなく、本当はもっと成熟した力を誇りたいところだけれども。