大井川通信

大井川あたりの事ども

それぞれの再出発(妻の場合)

妻が乳がんの手術をしてから、今年で10年となる。先月末の検査で、がんセンターの主治医から卒業を言い渡されたそうだ。これからは、定期検査も地元の開業医で行うことになる。

手術後、気晴らしにビーズの教室に行ってアクセサリーを作るようになった。もともと和服の販売の仕事もしていたし彫金を習っていることもあって、身内がいうのもどうかと思うが、独特のセンスがあって面白い。

それで5年以上、毎月土日の二日間だけ、市内のモールのイベントスペースに出品して販売することを楽しみにしていた。この数か月、そのイベントが撤退してしまいそうだと心配していたが、どうやらリニューアルして存続が決まったようだ。

先日、その出品で知り合った人に夫婦で会いに行った。手作り絵本の展示もしているときに「大井始まった山伏」の絵本を読んで、リクエストがあったそうだ。大井の力丸家からお嫁に出た人で、内容が懐かしいからと。

絵本を届けると、自宅で重度の障害のある息子さんのためにグループホームをはじめた人で、好さんのやっている「ひさの」のこともご存知だった。いつかまたお話しをうかがう約束をする。

ガス給湯器が壊れたことがきっかけで、ガス会社のショールームの一角にある雑貨コーナーの棚を借りて、お店を出すことになった。僕の知り合いの間でも、ひと棚古書店が人気だ。自分なりの品ぞろえや展示ができて店主の気分が味わえるらしい。妻も楽しめるのではないかと思う。