大井川通信

大井川あたりの事ども

競馬G1前半戦総括

競馬の場合、前半戦というべきなのか、春競馬といっていいのだかよくわからないが、3月末の高松宮記念から毎週のようにあった中央競馬のG1レースが、6月末の宝塚記念で一区切りとなった。あとは地方の夏競馬をはさんで、10月からの再開を待つことになる。それが待ち遠しい。

馬券を買っているわけではないが、とにかく楽しかった。ネットの予想番組を見て、自分なりに応援したい馬を決めて、当日を迎える。予想家にもいろいろな手法と個性があって興味をひかれるし、その語り自体に魅了されるということがある。

レース自体は、わずか数分で決着のつくお馬さんの徒競走に過ぎない。しかし、そこに(今や自分を含めた)たくさんの人たちの思いが交錯する。レース後にその悲喜こもごもの様子を見聞きするのがまた面白い。

日本ダービーを頂点とする三歳の若駒たちのレース(クラシック)を予想するのが、プロの何よりの楽しみのようだが、自分のような素人には、新馬のレースを追って新参の馬の名前や特徴を覚えるのは荷が重い。にわかファンとはいえ、昨年から名前の売れている4歳以上の古馬のレースが、馬に対する予備知識や多少の思い入れがあって楽しめる。

昨年の年度代表馬のエフフォーリアが二戦連続でふがいない負け方をして、タイトルホルダーに最強馬の位置を明け渡したというのが、前半戦の最大のドラマであり、見所だった。昨年には憎たらしいほど強い馬だったのだが。

こういう楽しみをもっと早く知っていれば、人生にもっと彩りがあったんじゃないかと思う。なんといっても、70年代のハイセイコーを知る世代なのだ。府中競馬場の隣町に住んでもいたし。

後悔先に立たず。せめてこれからは、地道に知識を蓄え、機会を逃さずに楽しむことにしよう。