大井川通信

大井川あたりの事ども

長男と飲む

再就職した長男の職場は博多駅の近くにあって、僕もこの4月からはこの近辺で働くようになった。お盆休みに話したときに、こんど、仕事帰りのサラリーマンみたいにいっしょに飲もうかというと、そうしようという。それで、実際にメールで誘ってみると、意外なことに、すぐに了解の返事があった。

僕はお酒をほとんど飲まないので、長男が大学に入学したあとも、家でいっしょに晩酌をするなんてことはなかった。長男が大学で専攻した社会学の議論を、家で何時間もしたことはあるけれども、それは大学の受験勉強を一緒にやったことの延長戦みたいなものだった。考えてみれば、親子の関係をバージョンアップするための大切な通過儀礼の機会を逃していたのかもしれない。

下戸に近い僕でも、仕事帰りの飲み会の機会はさんざん経験してきた。そういう社会人同士の関係に息子が入ってくるのは、本当に奇妙な感覚だ。

せっかくなので少し高級な居酒屋に入り、飲み物とコースを注文して、まずグラスをあわせる。話題は次男の仕事のことから、お互いの仕事のこと、家族の将来のこと。お酒が入ってからの本音トークで、いつもより突っ込んだ話ができたと思う。

飲み会の後たくさんの同僚や知人とそうしてきたように、博多駅のコンコースで軽く頭を下げて息子と別れる。