大井川通信

大井川あたりの事ども

情報弱者の逆襲

職場にホームルーターが設置してある。事情があって固定回線の工事ができないので、Wi-Fi環境を整えるためにソフトバンクと契約しているものだ。

職場は任意団体のために、法人契約はできない。それもあるが、個人契約の方が手軽に安価で契約できるようだ。今年度末に、前任者の個人名義で行った2年契約が終了するので、僕名義で契約をし直さないといけない。

情報弱者にとって、この手の課題ほどつらいものはない。できればネットで済ませられたらと思って、自分で調べたうえで電話で業者と話しても、おっかなびっくりで余裕がないものだから、話が通じる気がしない。

そこで前任者のアドバイスで、大型電気店の通信会社の窓口に出向いて相談してみた。するとたちまち話が通じ、こちらが望む方向で契約の話がトントン拍子で進んだのだ。

ソフトバンクなら、個人の住所地で契約しないといけない(そのうえで職場の住所への変更手続きをする)が、そもそも僕の住所地はサービスの範囲外なので契約が結べないという。ドコモのホームルーターなら個人契約でも初めから事業所での利用登録ができるから、契約が可能だそうだ。ルーターは買い取りだが、今なら「家電割引」で0円になるから、レンタルだった今までの契約よりも、月額の料金はだいぶお得になる。

なるほど。

2月の携帯ショップで久しぶりにスマホを更新したときに気づいたことだが、リアルな店舗の窓口は、情報弱者にとってハードルの高いものではなくて、むしろその楽園なのだ。たしかに、他の相談者をみても、いかにも情報技術に疎そう年配者ばかりである。若者たちは、低コストを追い求めて、リアル店舗など利用しなくなったのだろう。

僕は、新品のルーターを抱えて職場に戻り、教えられたとおりに(実はコワゴワ)設置して、さっそくWi-Fiが使えるようになったので大得意だった。

こうして情報弱者の逆襲が始まったのだ。