職場の地下のコンビニに外国の人が勤務していて、手品を見せたことから親しくなった。ネパールの青年で22歳だという。しばらく、いろいろな手品を見せていたが、ふとネパールの言葉を調べてみようと思い立った。今、福岡市や地元の街で目立っているのは、ネパールのやバングラディシュ出身の人のようだ。
ネットで簡単な言葉を調べられるが、本でも調べたい。しかし大き目の書店に行っても、外国語コーナーでネパール語の本は一冊しかなかった。絵入りの薄い実用書だが、それを購入する。
ネットでも情報を得ると、ネパールでは多くの人たちが高校を卒業後海外を目指すのだそうだ。オーストラリアをはじめ多くの国が候補になるが、日本の場合は、地元の日本語学校からの紹介で日本語学校に留学する手続きのハードルが低いのが人気の理由だという。それでも百万円以上の渡航費用がかかり、その返済のために日本で必死に働くことになる。
手品つながりのオジャさんに、ナマステ(こんにちは)、サンチャイチャ(元気ですか)、サンチャイチュ(元気です)、ダンネバード(ありがとう)などの言葉で話しかける。
駅前のコンビニもレジはほとんど外国の人だ。思い切って「ダンネバード」と声をかけると、他のレジの人からも反応があった。たまたま、このお店は全員がネパール人のようだ。お国言葉はみんなを笑顔にする。
タパイライ・ベタナパウダ・クシラギョ(あなたに会えてうれしい)
マライ・ネパール・マンマルチャ(私はネパールが好きです)
このぐらいが、いまのところ僕の語彙のすべてだ。