大井川通信

大井川あたりの事ども

結婚式で祝辞をのべる

職場の人の結婚式で、スピーチをした。ネタ探しから、原稿書きと推敲、読みの練習とずいぶんと時間をつかった。会場と同じくらいの広い場所で実際にスピーチしてみる。空間に意識を向けるのは、演劇ワークショップで習った手法だ。今回は新しい試みとして、自分が原稿を読んだものをスマホに入れて、車の運転をしながら何度も聞いて、自分の声に唱和したりしてみた。

バカらしいようだが、ここまですると、言い回しや言葉の選択、話の流れがチェックできて、事前に中身がかなり練れたものになる。型通りの祝辞の中に、自分の思想らしきものをにじませることができる。何よりいいのは、本番で、身体にしみ込んだ原稿から離れて自由にしゃべれることだ。

笑いは瞬発力からしか生まれない。今回もその場の雰囲気から、ふいに言いたくなったネタをぶち込んで、笑いをとることができた。そのかわりとっさに別のネタを省略して時間を調整する。

高校生から交際9年でゴールインしたという仲の良い二人の門出を祝うことができて、良かったと思う。今は動画で記録したりもするから、僕が生きた印として後まで残るのは、意外とこんなスピーチだったりするのかもしれない。