大井川通信

大井川あたりの事ども

モノの話

ネコジャラシのおみやげ

大井川の岸を歩いていると、ネコジャラシがたくさん生えている。ふと九太郎に遊ばせようと思って、数本を茎の根元から折って持ち帰った。 近ごろ、妻が100円ショップなどで、猫用のおもちゃを買うことが多くなった。プラスチックの細い棒の先に糸が結んであ…

オニオントーストとゴーゴリの『鼻』

長いこと行きつけのパン屋さんがある。石窯で焼いたパンの種類が豊富で、一日中お客さんが多い。駐車場もたっぷりあって、店もこぎれいで明るい。店員さんたちもテキパキとして気持ちいい。なにより、パンが美味しい。 紙コップのコーヒーが無料でいただける…

「家系ラーメン」の幻想

味覚とグルメに関してはまるで自信がないと、このブログでも書いてきた。それでも凝り性だから、何かの食べ物に憧れたりすることはある。その場合でも、せいぜいB級グルメなのだが。 家系ラーメンというものを初めて知った時には、まず、その不可解なネーミ…

ジンベイザメに会う

僕が、サメが好きかどうかというと、微妙である。 以前、サメに関する本を二冊買ったことがある。一冊は写真集、もう一冊はサメの不思議みたいな入門書。ふつうサメの本とか買わないだろう。しかし、二冊とも古書店に処分してしまった。 食玩などでミニチュ…

続・本をならべる

僕は、もともとどんなふうに本をならべていたのだろうか。 文庫や新書や叢書などは、種類ごとにひとまとめに並べる。それ以外の単行本は、だいたいジャンルごとに並べているけれども、本のサイズをできるだけそろえて、それも高さ順にきれいに並べたい気持ち…

本をならべる

3年ばかり前から、読んだ本を順番に並べていくスペースを別に設けるようにした。僕の目下の「寝室」の洋服ダンスの上だ。 根気のない僕は、読みだした本をなかなか読み切ることができない。読了本を並べる場所を設けることで、そこに並べたいという動機によ…

レンズ・トラス橋の話

8月1日は、僕がはじめて北九州の小倉に足を踏み入れた日付だ。今から36年前になる。たまたまそれを思い出したこともあって、夫婦で小倉までドライブすることにした。 黄金市場の九兵衛で評判のうどんを食べ、成屋で饅頭を買ったけれど、「なんもかんもたいへ…

家庭盤の話

それでは、いろいろなボードゲームが全盛だった子ども時代に僕の家にあったゲームといえば、家庭盤だった。それしかなかった。しかし、それをずいぶん楽しく遊んだ記憶がある。姉弟や、親せきの子どもたちや、友達と。 家庭盤は、両面を違ったゲームが印刷さ…

レーダー作戦ゲームの話

軍人将棋は、いかにも戦前の旧日本軍のイメージを引きずったものだったが、もっとスマートな軍事ゲームも流行っていた。 魚雷戦ゲームは、海面に見立てたプラスチック板の両端に敵味方の軍艦を並べ、交互に発射するパチンコ玉のような魚雷が半透明の板の下を…

軍人将棋の話

将棋盤と駒をひさしぶりに取り出してみたら、同じ場所に軍人将棋の駒がしまってあった。厚紙の箱のフタには、昔風のロケットや戦車の絵が描かれていて、うらをかえすと手書きで70円とある。 昔は小学校の校門の近くに小さな文具店があって、この軍人将棋はそ…

将棋の話

中学生棋士として連勝記録を打ち立てた藤井聡太棋士が、いよいよタイトル戦に登場して、相変わらず将棋ブームが続いているようだ。やはり、ブームにはスターというものが欠かせない。 僕が子どもの頃のスターと言えば、大山康晴十五世名人や中原誠名人であっ…

ラーメン屋の味

僕は、カービィのように食べ物を何でもおいしく吸い込んでしまう人間なので、たいていの食べ物の美味しいか不味いかはあまり気にならない。 うどんとか、カレーとかの味に、そんなに大きな差があるとは思えない。とびきり美味しいとおもうこともあるが、たぶ…

同期会というもの

僕が、大学を出て最初に就職した会社にも、同期会というものがあった。4か月にわたる研修期間中、共同生活をしたり、販売実習で班別の競争をしたりで、同期の30数名のきずなは深まった。 おそらく研修担当の職員たちの示唆があったのだろうが、自主運営の同…

『機械の図鑑』 小学館の学習図鑑シリーズ24 1962

以前から、少しずつ子どもの時の蔵書をネットで見つけては買い集めている。整理好きの両親の影響があって、それらはすべて処分してしまっていたからだ。 小学館の学習図鑑はなつかしい。僕は当時から、本を読むことより、本をながめることが好きだったのだと…

山田饅頭の味

僕は、食欲とか味覚に関して弱点が多い人間なのだが、それを勝手に1960年代の貧しい日本のそれほど豊かでない家庭に育ったためと理由付けしている。 カービィ―のように、意地汚くなんでも吸い込んでしまう話をしたけれど、それと関連したことで、モノの美味…

カービィとおにぎり

僕が食い意地がはった人間であることは、何度か書いている。まだ日本が貧しかった60年代に、富裕とはいえない家庭に育った者の宿命と、自分勝手に解釈してあきらめているが、ポストモダンの飽食の時代に育った息子たちの食べ物へのライトな感覚には、あぜん…

窓から見えるもの

今の職場の机から目をあげると、窓ごしに松林の上の空を見ることができる。そこには、たいていトンビやカラスの姿があるが、時にはミサゴが飛ぶのが見える。 ミサゴは、英語名はオスプレイ。空中で自在に姿勢を変え、水中の魚をめざしてダイブする、あの勇敢…

角帽とミロク菩薩

正月があけて姉があそびに来てくれた時、僕の大学の角帽をもってきてくれた。実家のたんすの奥に大事そうにしまってあったのだという。 年末に、空き家になっていた実家を従兄に贈与する契約をした。今まで帰省した時に、目についた本や品物は持って帰ってい…

赤色巨星の憂鬱

オリオン座の一等星ベテルギウスの明るさが昨年末から急に暗くなり、これまでの半分以下になってしまったことを新聞で知った。それからしばらく曇りや雨の日がつづいていたが、今日ようやく星空を見上げることができた。 なるほどオリオン座の右肩にあたるベ…

トミカ50周年

ミニカーのトミカが誕生して、今年で50年になるそうだ。その時発売されたラインナップのうち、トヨタ2000GTとファレデイZという二種類のスポーツカーのモデルを買った記憶があるので、小学3年生の僕は、トミカの誕生に立ち会ったことになる。 そのことが書…

「なべやきうどん」の味

僕の実家では、今のように外食をする機会はほとんどなかった。時代は高度成長期で、まだ国民の多くは清貧な暮らしにとどまっていて、消費社会なんてものが成立する前だった。 その分、これも多くあったわけではないが、家で食事の準備ができなかったときに、…

初代ターセル後期型ソフィア

箸休めにもならない内容だが、僕が生まれて初めて購入した車がなんであったか、という話。 会社員になって二年目だと思うが、中古車屋から40万か50万くらいで1300㏄の3ドアの赤い小型車を買った。1985年のことだ。免許を取ってから1年以上空いていたから、…

京都精華大学セット

大井の古民家カフェ村チャコの小川さんの息子さんが、京都精華大学に進学することが決まったらしい。ジュンノスケ君のことは、中学生の頃からよく知っているから、お祝いに何か贈りたい。それで、手持ちの蔵書から、この大学の先生の本をセレクトして渡そう…

手帳の話

今年もまた、新年度の手帳を購入する時期がやってきた。 僕は、若いころから仕事用の手帳を使ってきたけれども、その使い方はまるで下手だった。ほとんどを捨てずに持っているので、それを見比べると一目瞭然だ。 まるで日記みたいに、年度当初だけつけて、…

『偕成社/ジュニア版 日本文学名作選』 全60巻 1964-1974

僕が子どもの頃、おなじみだった赤いカバーの近代日本文学のシリーズ。ポプラ社にもよく似たシリーズがあったけれども、偕成社版が本物のような気がしていた。やや小ぶりだけれども厚めのハードカバーで、江戸川乱歩シリーズやホームズやルパンのシリーズと…

『小学館/少年少女世界の名作文学』 全50巻 1964-1968

実家の隣の従兄の家にあった子供向け文学全集。 僕たち姉弟は、隣の家を図書館がわりにしていたから、このシリーズにもだいぶお世話になった。僕は拾い読み程度だったけれど、本好きの姉は全巻を通読していたのではないか。 一冊がかなり大きく分厚い本で、…

飛行機ポンポン

出張で東京を往復する。東京行きは、このところずっとスカイマークのボーイング737だ。 ひと頃のジャンボやエアバスに比べたら、ずいぶん小柄でほっそりしている。だいいち、エンジンも両翼に一つずつしかついていない。バードストライクとかで、エンジンの…

缶コーヒーの思い出

最寄り駅の近くの自販機で、UCCのミルクコーヒーを販売するようになった。上から茶色、白色、赤色の帯で3色に塗り分けられ、真ん中にUCCのロゴが目立つ缶コーヒーを自販機で見るのは、本当に久しぶりな気がする。 遠慮がちに金額も80円と控えめだから、つい…

ひさの5周年祝賀会手品演目

ひさの5周年のお祝いの食事会に招待された。昨年のデイサービスゆいまーる5周年に引き続いて、手品を披露する機会をいただいた。小学校以来、芸歴は50年近くになるが、ステージマジックを実演する機会はめったになく、できる演目も限られている。 記憶に…

テンもいてんの?

玄関先のポーチに細長い小さなフンが置かれている。妻に聞くと、以前から時々見かけるらしい。ネットで調べると、イタチのフンであることがわかった。 イタチは石張りの玄関にフンをすることを好むという習性までわかった。フン害にあった人が、ネットで現場…