大井川通信

大井川あたりの事ども

マッコリで二日酔いになる

読書会の二次会で、久しぶりにアルコールを飲んで、酔っぱらう。30年近く参加している会だから、今までに様々な恥ずかしいこと、悲惨なことを経験してきたから、多少羽目を外したところでどうということはない。

白っぽいプラスティックの容器に入った韓国のマッコリという酒を飲む。甘くて飲みやすいものだから、少しずつ口に含みながらずいぶん飲んでしまった。この白い瓶には見覚えがある。

玄界灘の浜辺近くの職場に勤めていたとき、ビーチコーミングに熱中していた。ウニの殻やアオイガイの殻が主なターゲットだったが、外国のペットボトルもきれいなものは集めていた。その中にマッコリの容器があって、賞味期限の記載から、思いのほか速いスピードで流れてきたことがわかった(一週間くらいだったか)ので、それを人に得意そうに話したりした。

そのマッコリの容器は、ひろった日付を記入して、僕のコレクションに加えてある。その時は何のイメージもなかったが、甘党の僕にはなかなか美味しいお酒だった。ただし、これで翌日の休日は二日酔いで何もできないことになった。

メインの読書会の印象は相変わらずだった。

僕はどうしても、その本の核心をとらえようとしてしまう。もちろん何が核心なのかは人それぞれ違うだろうが、核心を求めることで、読みの序列をつけることができる。より良い読みを求めるために、読書会に参加するという動機付けにもなる。

けれど、たいていの人は、本の細部を読むことに熱中してしまう。本はいくらでも豊かな細部を持っているから、それをつつきだせば時間はいくらあっても足りないことになる。細部をいくら追いかけても、本の正体はつかめない。

二日酔いの頭で、正体なくそんなことを妄想する。