大井川通信

大井川あたりの事ども

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

エンドレスエイトのための即興劇

涼宮ハルヒは夏休み中の8月17日に、SOS団の面々をいつものように駅前の喫茶店に召集する。夏休みもあと2週間だ。団員たちのアンケートを取って、夏休みでやりたいことを残りの期間ですべてやろうという趣向だ。金魚すくい、蝉取り、花火等々定番の遊…

『涼宮ハルヒの退屈』 谷川流 2004

4つの短編を収録。いずれもアニメ化されて、それぞれ印象的なエピソードだったもの。人物の台詞までかなり忠実にアニメ化されているから、小説を読みながらまるでアニメを見直しているような既視感があって、正直なところあまり新鮮味がなかった。普通に考…

ネパール料理店に突撃する

コンビニでバイトのネパールの人たちと、朝、昼、晩と会話を楽しむようにしているが、コンビニのレジは忙しいし、並んでいる人がいたら時間は取れないから、二言三言の挨拶がせいぜいとなっている。駅前や公園にはネパール人らしき人がいるが、さすがにむや…

スマホをなくす

家の帰って妻から頼まれた作業をやろうとして、さてスマホがない。帰ってからテレビの前に倒れこんで動画を観ることしかしていないから、家の中でどこかに置き忘れるということはない。職場用のバックの中をくまなく探してないとわかると絶望的な気分になっ…

作文の書き手として

僕は作文の書き手だ。ある時期から、そう自覚するようになった。作文は多くの読者を持たない。持つ必要はないし、持つこともできない。だから多くの人に読んでもらうための条件を満たす必要はない。有名な作品や事象を扱わなくていいし、大向こうの受けを狙…

「カナ・カヌボ」と「モタウヌボ」

「カナ・カヌボ」は、ネパールの一番普通の挨拶で、「ごはん食べた?」という意味らしい。厳密に言えば、食事前の時間帯によりふさわしい挨拶なのだろうけれど、それにこだわらなくてもよさそうだ。 お腹が人間の基本。お腹がいっぱいなら幸せな気分がすいて…

行橋詣で(2024年8月)

午前中は、まずモノレールで黄金(こがね)市場に向かう。26日が松邑さんの命日だから、おじさんがいつも座っていた木造市場の路地にお参りしようとするが、様子が違う。アーケードのあるメインストリートはいつも通りだが、路地の入口にはロープが張ってあ…

「カタストロフが訪れなかった場所」 SECOND PLANET 2024

OVERGROUND Gallery 2(福岡市美野島)を会場とするセカンド・プラネットのインスタレーション。5年前、小倉で展開した作品を再構成した展示で、以前外田さんからはそのコンセプトと概略を聞いていたので、ある程度内容を予想して会場を訪れた。ところが予…

こんな夢を見た(原っぱの穴)

二階で、姉が誰かからの電話を受けている。僕は階段の途中でそれを見上げている。階段の途中からは、窓もないのに、家の隣の空き地(通称「原っぱ」)が見えている。雑草が刈り取ってあるから、原っぱが整備されたあとの時期だろう、と考える。 僕の腕に痒み…

『東京プリズン』を読む

【同世代としての愛憎】 読書会の課題図書。2012年出版。著者赤坂真理(1964-)とほぼ同年齢の女性メンバーの推薦によるものだが、なるほど僕にとっても同じ時代と空間の経験を感じさせる同世代の文学表現だった。 同世代という精神的なフェロートラベラー…

どうあげ先生からコメントをいただく

※友人のどうあげ先生から、「大井川ガイドブック(概要版)」の感想が届いていた。実際は、先月末に原稿を送付した翌々日には送ってもらっていたのだが、こちらが一月近く気づかなかったのだ。お礼が遅れたのは申し訳ないし、これをもっと早く読んでいたらこ…

これから楽しみに読むシリーズ

夏風邪療養中元気回復企画第3弾。 こういう時は、前向きにお楽しみな計画を考えるのが一番。療養はもう終わってしまったけれども、書き残したメモで記事にしておこう。 ・まず、ハルヒのラノベシリーズを全巻読むこと。現在11冊中3冊読了。特にアニメ化され…

眼病でパニックになる(アデノウイルス !)

お盆にもかかわらず開いている眼科医に朝から並ぶ。9時開始だが、8時には先に二人が並んでいて、8時15分には受付と待合室が開放された。あっという間に20人以上が待合室に殺到する。8時半には簡単な問診が始まり、先生の診察も9時前に始まるというスムーズさ…

眼病でパニックになる(皮膚粘膜眼症候群 ?)

土曜日から喉が痛くなって、日曜日の午後には熱が出た。夜には37度8分まであがった。熱は翌朝には下がって、その後は平日が続いたが、喉の腫れと痛みは続いた。 喉からの風邪はいつものことだけれども、今回は様子が違うことがある。僕の風邪は、喉の痛みと…

エンドレスエイト突入の日に人文書について考える

体調もだいぶ良くなったので、津屋崎に出かける。安部さんの文集の整理をしていて、もう少し在庫の活用をしたいという気が起きたのだ。ネット情報で、旧玉乃井で書店を開いた若者がいるらしい。10冊ばかり渡すことができたらと訪ねたのだ。 さいわい営業中…

取っ手 DIY

シャワーの交換がうまくいったことに調子にのって、「家事・DIY」のカテゴリーまで作ってしまった。次にできることはないか? そういえば、お風呂場(ユニットバス)の扉の内側の取っ手が取れてしまっている。長男が見かねてボンドで接着してくれてしばら…

『涼宮ハルヒの溜息』 谷川流 2003

シリーズ第2作。秋の文化祭でのSOS団の映画作りのワンエピソード。ただ春から秋にかけての出来事の言及がちょくちょくあるから、その間の短編は先に発表されていたのかもしれない。 8年前に読んだのは『憂鬱』だけかと思っていたが、読了日のメモがあっ…

『日本人と神』 佐藤弘夫 2021

中公新書の『宗教と日本人』に続き、近年の積読新書から日本の宗教をテーマにした本を手に取る。こちらは講談社現代新書。前書が近年の宗教現象を軽快かつ鮮やかに読み解いた本ならば、この書は、日本の数千年に渡る宗教思想の歴史の根幹をつかまえようとす…

塩船観音寺に参拝する

帰省中、レンタカーを借りて、両親のお墓をお参りした。墓地は低い丘陵の斜面にあって、遠く丹沢山系とその向こうの富士山に向き合っている。ロケーションは見事だといっていい。 八高線の金子の駅から歩くときには、霞川に沿って進むことになる。入間川の支…

フェルメールを何点みたか?

夏風邪療養中意欲回復企画第2弾。 以前から気になっていたが、僕はいったいフェルメール(1632-1675)の実物を実際に何点目の当たりにしたことがあるのだろうか。展覧会のチラシやカタログを取り出したのをついでに、数えてみようと思った。 友人が大判のフ…

府中市美術館への感謝 ♡

夏風邪をひいてしまった。風邪は今年何度目だろう。ここのところずっと体調も思わしくない。気分転換をしようと、書棚の美術展のカタログをペラペラとめくる。 地元の美術館のものが多いが、東京の有名美術館のものも目につく。以前(2000年前後くらいまで)…

『涼宮ハルヒの憂鬱』 谷川流 2003

僕が生まれて初めて、唯一読んだライトノベルを再読する。 2006年のアニメの放送から10年遅れて視聴して、驚いて原作を読もうとシリーズを買い集めたものの読み終えたのは、この一冊きりだった。ライトノベルの癖が気になって読みにくかった記憶がある。 今…

こんな夢をみた(社会教育委員)

地元の社会教育の委員みたいなものに任命されて会議に参加している。十数人が会議用テーブルに向かい合わせにすわっている。目の前の学者風の男が発言したが、現場を知らない空論のようにも聞こえて、これはガツンと言わないといけないと決意する。 あらかじ…

『プレイバック』 レイモンド・チャンドラー 1958

読書会で初めてハードボイルドの名作を読んだ。面白かったので続けて同じチャンドラーの私立探偵フィリップ・マーロウものを読む。今度は村上春樹訳を読みたかったのと、薄いものにしたかったので選んだのだが、どうやら世評はあまり高くない作品だったよう…

今年のカイツブリ

ここ何年か、カイツブリの営巣を見かけることはなかった。昨年秋には、卵を産んだものの不安定な巣を維持できなかったようだ。 今年は早い時期からババウラ池の水量も豊かで、カイツブリの子育てを久しぶりに見ることができた。池のふちには土の部分がいくら…

セミの亡骸

今年は例年にまさる猛暑で、近所を出歩くことが難しかった。ただ、自宅の庭でセミの抜け殻が全く見当たらないことから、クマゼミの地中生活についての「仮説」を得ることができた。その後の今年のセミの観察状況をメモしておこう。 セミの亡骸は7月の内から…

ピャース・ラギョ VS. アイム・サースティ

英語をなんだかんだと勉強して、驚くべきことに50年が経っている。それでも関心のある分野の本をたどたどしく読むのがやっとだし、聞取りや会話はまるでだめだ。大学時代に「第一外国語」として熱心に勉強したドイツ語も、その聞き取りやすさに驚いたものの…

ダンネバード!

職場の地下のコンビニに外国の人が勤務していて、手品を見せたことから親しくなった。ネパールの青年で22歳だという。しばらく、いろいろな手品を見せていたが、ふとネパールの言葉を調べてみようと思い立った。今、福岡市や地元の街で目立っているのは、ネ…

こんな夢を見た(地下道と改札)

そこには長い地下道があって、その中を歩き回ることができた。雨の日も快適に運動できるからいい。僕の家の近くにも地下道がつくられているが短いものだ。ここはもともと地下鉄か何か路線のあとを利用したものだから、新規で作るコストは必要ないのだ。うら…

高倉寺観音堂 埼玉県入間市(禅宗様建築ノート13)

入間の高倉寺(こうそうじ)は、東村山の正福寺に次ぐ、僕の禅宗様の聖地である。 従来、禅宗様仏殿の典型は、方三間モコシ付きとされ、その代表作である円覚寺舎利殿と並ぶ正福寺地蔵堂が多摩地区の近所にあったことが、僕が禅宗様建築にのめりこむきっかけ…