大井川通信

大井川あたりの事ども

大井川歩き(ヒラトモ様論)

ヒラトモ様に初詣

昨年11月に風邪をひき始めてから、地元をほとんど歩かなくなった。例年なら年明けには地元の神様に初詣にでかけて日本酒の小瓶を供えるのだが、今年はずるずる遅くなってしまった。体調の問題だけでなく、身近な人間関係のストレス、休日の予定が増えたこと…

平知様発見10年/諸星大二郎降臨5年

雨の土曜日。妻を整骨院に送り迎えしたり、ショッピングモールのカフェで本を読んだりと、平凡で平和な休日の一日を過ごす。 ただし、今日1月20日は、僕には大切な記念日だ。 ちょうど10年前の今日、僕は地元の里山の頂上付近で「幻の神様」だったヒラ…

平朝神社の由来

金光教の教祖金光大神の伝記を読むと、幕末から明治にかけて、教えを立てて布教していくことの困難が詳細に記されている。教祖自身の手になる自伝に基づく記述で、当時の宗教事情を知るうえで貴重な手掛かりとなる。 幕末には、山伏(修験者)等からの迫害が…

気を取り直してヒラトモ様・ミロク様に初詣する

腰痛も峠をこしたようで、朝暗いうちに起き出して宗像大社に詣でる。まだ車も人もそこまで多くない。コロナ禍以降境内から締め出された夜店の数は少なく、かつて調査した東京ケーキの屋台も来ていない。次男が特等を当てたこともある新春の福みくじを二本引…

ヒラトモ様へのお礼参り

コロナ感染症から回復してから、初めてヒラトモ様の里山に入る。参道の整備されているクロスミ様にはお参りをすませたが、夏になって山道がいっそう荒れているはずのヒラトモ様には、遠方からの遥拝しかできていなかったのだ。長雨と猛暑で足が向かなかった…

青葉の笛

老人ホーム「ひさの」の好さんを誘って、ヒラトモ様を案内する。 里山といえども、一人で登るのは怖いときがある。だから竹の杖をついて、イノシシ除けの笛を首にたらしているのだ。遠くで猟銃の音を聞こえると、間違えて撃たれたらどうしようと思ったりもす…

我が家の屋敷神

【由緒】 大井の神様「ヒラトモ様」を信仰する主人の何某が、里山が荒れる一方で山道がふさがって参拝できなくなるのを恐れて、分霊を願った。ヒラトモ様の祠の近くの岩の欠片(もとはおそらく古墳の石材で、祠の岩と同種のもの)と奉納された木の根の一本を…

里山の古墳を案内する

村チャコの常連ワタナベさんを連れて、大井の里山に登る。里山の頂上にある三角点に案内することを約束していたのだ。 倒れた竹が脇にやられて林道が歩きやすくなっているのは、山の作業で人が通ったためだろうか。そんな変化に敏感になる。斜面を登るときに…

ヒラトモ様ツアー

ひろちゃんの親族を連れて、ヒラトモ様を案内した。本当は、大井の他の「観光スポット」も案内したかったのだが、ヒラトモ様だけでおなかいっぱいで、あとは簡単な説明だけですませた。 ひろちゃんの弟のタケシさん(奥さんもあとから参加)、大阪から参加の…

ヒラトモ様の祭壇

以前、ヒラトモ様のお参りをした時に、ふと個人的な遥拝所を作ることを思いついた。年々、里山も荒れて、枯れた竹が道をふさぐようになり、ヒラトモ様を祭る山の頂上へ登るのが難しくなっている。 もうしばらくの間、僕以外で、お参りをしてホコラの落ち葉を…

身近なことばは4音になる

『日本語をつかまえろ!』(飯間浩明 2019)から。毎日小学生新聞の連載をまとめた本だから、ふつうの日本語論よりも、ずっと身近なやさしい話題が多い。 「あだ名」のトピックで、木村拓哉をキムタク、昔の事例として榎本健一をエノケンと呼ぶことを紹介す…

ヒラトモ様発見6周年

里山のてっぺんにヒラトモ様のほこらを発見して、今日で6年がたった。 郷土の伝説の聞き書きの古い本に、平和様という不思議な当て字(誤字)で紹介されているだけの神様が、実際に残されているかどうかは、半信半疑だった。大井を囲む里山のうち街側の半分…

ヒラトモ様と「海竜祭の夜」

諸星大二郎の妖怪ハンターシリーズ「海竜祭の夜」は、加美島という架空の孤島の祭りが舞台になっている。島には安徳神社があり、浜辺には鳥居が並んでいるが、不思議な事にその鳥居は陸に向わず、カーブを描いて再び海に向いている。 海竜祭は、壇之浦で平家…

神々への初詣

正月の旅行から戻って、めまいが再発するなど体調がすぐれず、正月5日になってやっと大井の神々への初詣がかなった。 和歌神社、水神様の前で黙礼して、久しぶりに里山に入る。やはり竹が倒れて道があれている。昨年から息切れ勝ちでもあるし、山の中でたお…

平知様と「知盛の最期」

平知様(ヒラトモサマ)は、大井川歩きの聖地にして原点だから、初詣を欠かすわけにはいかない。里山のふもとまで車で移動し、足をいたわりつつ標高120メートルの頂上を目指す。途中、倒れた竹を押し分けながら、前に進む。この荒れ方では、今後は参拝も難し…

ヒラトモ様のご褒美

少し遅くなったけれども、天気がいいので、ヒラトモ様の里山に初詣に行く。山道は、両側から竹が倒れていて、少し歩きづらくなっている。道が途切れ、きつい山の斜面を登っているとき、ひらひら歩く襟巻のようなイタチとすれちがう。 ヒラトモ様の石のホコラ…