雨の土曜日。妻を整骨院に送り迎えしたり、ショッピングモールのカフェで本を読んだりと、平凡で平和な休日の一日を過ごす。
ただし、今日1月20日は、僕には大切な記念日だ。
ちょうど10年前の今日、僕は地元の里山の頂上付近で「幻の神様」だったヒラトモ様を発見する。僕の地元探索の原点となるような出来事だった。その後ヒラトモ様をめぐっては、いろいろな発見に恵まれて、夫婦で手作り絵本や紙芝居を制作するなどの展開もあった。
今年はまだヒラトモ様に初詣も済ませていない。記念日の今日などふさわしい日だったが、あいにくの雨だった。ただ、今年は10周年としてぜひ区切りをつけるような活動をしたい。
さらに5年前の今日は、僕が崇拝する漫画家諸星大二郎さんと地元宗像大社での昼食会で同席し、それだけでなく諸星さんを博多駅まで送る車に同乗して地元大井を走りすぎるという奇跡を体験することができた日だ。地元の海で拾った奇妙なヒラタブンブクの殻の手作り標本をプレゼントすることもできたし、博多駅では握手して別れることもできた。
諸星漫画のような想像力を地元歩きで発揮するというのが僕の望みだったから、一度は会ってみたいと思っていた諸星さんが、地元に降臨したというのは信じられないような出来事だ。諸星作品を読み返すという課題も今年は取り組もう。
馬齢を重ねているだけようでも、やはり良いことには出会っているのだと思い返す。