大井川通信

大井川あたりの事ども

天神で喜多方ラーメンを食べる

僕のきわめて貧弱なB級グルメ生活においても、それなりのドラマはある。僕が唯一その関わりが自慢できる「すた丼」のチェーン店が福岡天神に出現したこと、餃子の王将が地元に3度目の返り咲きを果たしてくれたこと、トマトラーメンの「発見」等々。

そして、とうとう喜多方ラーメン坂内のチェーン店が九州福岡に進出した。坂内は、かつてキャナルシティのラーメンスタジアムに出店していて、他の地域のラーメンとはまったく違う風味に魅了されていたのだが、退店後は、東京に帰省した折に食べるだけになっていた。

東京では隣街の立川にも出店していたし、都心だとかなりの密度で店がある。そこまでの人気店ではないので、昼時でもあまり並ばずに食べられるのもよい。

薄味でくせがなくさっぱりと食べやすいが、ラーメンとしてそこまでうま味があるものではない。ポイントは焼き豚だ。ふつうのラーメンでも、厚みのあるチャーシューが5枚入っているし、チャーシュー麺なら、丼を埋め尽くすくらい載っている。チャーシューの形状も味付けも店によって意外と違うのだが、基本的に麺とおなじく薄味で柔らかく食べやすい。このチャーシュー目当ての客が多いような気がする。

天神出店の情報は先月から得ていたけれど、はじめのうちは並びそうだしいずれ行けたらと忘れていた。妻に赤坂のアクセサリー屋さんへの納品を頼まれて、いざ帰ろうとしたとき、ふと喜多方ラーメンのことを思い出した。たしか天神でも赤坂寄りではなかったか。

調べると、地下鉄赤坂駅からは目と鼻の先だ。坂内のラーメンがこんな身近で食べられるのはうれしい。僕の職場からバスが一本で行けて、帰りも店の前のバス停から博多駅まで簡単に戻れる。アクセスは「すた丼」に負けないくらいだ。身体には坂内の方がよさそうだし、これからは選択がなやましい。