大井川通信

大井川あたりの事ども

夏越の祓に閃輝暗点

神社などを見て歩くようになると、どうやら6月30日というのは特別な日であるとわかってくる。年間の祭礼日程が掲げられているところでは、大晦日とともに大祓(おおはらえ)が行わると記されているが、身近な小社で実際に立ち会うことはめったにない。

6月の大祓は別名「夏越(なごし)の祓」とも言うそうだ。月単位で考えると、一年の折り返しの日だからそれなりに感慨はあるが、勤め人にとっては賞与(ボーナス)の支給日ということの方が重要だろう。

近年ではこの時期に毎年のことになった豪雨災害の警報が朝から出ていたが、朝一番の歯科医の予約で、一昨日とれた詰め物を入れなおしてもらう。出勤して月末の仕事をしたりパソコンの勉強をしたりしていると、不意に「閃輝暗点(せんきあんてん)」が視界に見えるようになった。

芥川龍之介が晩年の短編『歯車』で描いた、あの発作だ。僕にも以前から何度か見えていたのだが、今回のは特別な特徴があった。

右目でも左目でも全く同じように見えること、視野の左側で発生すること、頭痛を伴わないこと、この3つは今までの発作と同じである。

左側の視野の上方で、弧を描くギザギザの帯が、そのギザギザをチカチカ輝かせながら次第に大きくなっていく。すると、ギザギザにさえぎられて視野が欠けて見えにくくなるのも、そのギザギザの発生場所や形状の違いをのぞけば、いつも通りだ。

ただし、今回のギザギザには色があり(今までは白く輝いているだけだった)、黄色と青色と白色の3色の帯のようだったのだ。その帯が輝きながら、空中で昇り竜のように大きく弧を描いている。これはちょっと見ものだった。

ただ、閃輝暗点疲労や体調不良の兆候でもある。僕の持病である「メニエル(回転性めまい)」の強い発作や「一過性健忘」の発作につながったら、身動きがとれなくなってしまう。自重しないと。

 

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