大井川通信

大井川あたりの事ども

鳥の鳴き声の紹介(厳選版)

子どもたちに、三種類の鳥の鳴き声を聞かせる。いずれも、このあたりで昼間から、大きな声で鳴いているものばかりだ。

まずは、ウグイス。ホーホケキョは有名だけれども、谷渡りという鳴き声(ケッキョ、ケッキョと激しい)もウグイスであることを話す。同じ鳥でも、さまざまな鳴き声があるのだ。これは、日本の鳥。

次に、ホトトギス。5月くらいに外国から渡ってくる鳥。夜中でも、ホッケッキョキョと鳴いている。ウグイスの巣に卵を産み付けて育ててもらう、という変わった生活をしているので、ウグイスの暮らす林に出没するのだろう。秋には南の国に帰っていく。日本と外国をまたにかけた鳥だ。自然は、国境と関係なく世界とつながっている。

最後にガビチョウ。この鳥はもともと中国の方に住んでいたのだが、鳴き声が美しいので日本の輸入された。カゴから抜け出した鳥が、野外で繁殖して、日本中に広がっている。生息域がかぶるウグイスを減少させるのではないか、とも心配されているようだけれど、この地域ではウグイスも負けてはいない。人間の手によって、海外から連れてこられた鳥。

同じ場所でまじりあう三つの声。しかし、聞き分けると、それぞれ違った来歴と暮らしを持つことがわかる。自然は多様で多層なのだ。