大井川通信

大井川あたりの事ども

注目記事のこと

細々と続けているブログだけれども、どんな記事が読まれているか少しは気になる。アクセス数も気にならないことはないが、それを増やす努力もしていないので、読んでくれる人がいるだけで十分だろう。

ブログの心がけは、「毎日書く」「好きなことを書く」「分かりやすく書く」の三つで、優先順位もこの順番だから、まったく自分本位なものだ。できるだけ短く、わかりやすく、ネタを仕込んで、という部分で、かろうじて他者を意識しているのかもしれない。

そんな風にして、もう1600近くの記事を書いていても、その大部分はネットの情報の堆積の中に沈んでいく。何の偶然か、ごく一部の記事が繰り返し読まれたり、いきなりスポットライトを浴びたりする。

この偶然は、ほんとに怖い。言い訳になるが、毎日の更新だから、それぞれの記事になけなしの実力を注ぎ込めているわけではない。我ながら不本意な文章もたくさんあるのだ。だから、「注目記事」に昔の記事があがったりすると、それが実際に読んでもらえるレベルだったのか、ドキドキする。

最近突然、白上謙一さんの「ほんの話」の感想文が、読まれだした。自分の思い出の本のためか、自分なりの読みと思いが過不足なく書き込まれている。ちょっと安心。

毎年秋になると、高村光太郎の「秋の祈」の記事が浮上してくる。これは詩の本文に短い紹介をつけただけのものだが、本当に僕の血肉になっている詩なのでうれしい。

事件の現場シリーズからは、北九州の事件の記事が、何年もずっと上位に来ている。自分にとって大きな経験を書いた文章だが、検索で訪れた人は、事件自体の具体的な情報が目的だろうから、役に立たなくて申し訳なく思っている。

小石川の事件の記事は、いつのまにか読まれるようになって、北九州の記事と逆転するようになった。ずっとマイナーな事件だが、これも自分との接点をかき込んである。

井亀あおいさんの記事は、小山田咲子さんの記事とともに息長く読まれている。内容はともかく、追悼の思いをこめて書いた文章だ。