大井川通信

大井川あたりの事ども

BAND-MAIDに激ハマリする(その2)

2月の終わりに、このバンドをネットの動画で見つけて以来、相変わらず、自由時間の大半を、バンドの動画を見たり、音源を聞いたりすることに費やしている。アルバムも現物を二枚買った。

一週間くらい前、バンドの公式サイトでこんな告知を見つけた。参加するはずだった音楽フェスがコロナウィルスの影響で中止になったので、本来の開催日時に予定のセットリストの演奏を全世界緊急生配信すると。

見てみたいけれど、自分にはハードルが高そうだ。見よう見まねでネットを使っているけれど、とても使いこなせておらず、配信という言葉にも仕組みにも弱い。しかし情熱というのは恐ろしいもので、それでもなんとか見る手はずを整えて、どきどきしながら始まるのを待った。開始直前には、配信を待っている人の表示が5千人を超えたが、海外にファンが多いバンドとしては、そこまで大きな数字ではないだろう。

演奏は5曲で20分くらい。都内のスタジオでの演奏で、スマホを使っての配信だから、動画も音も荒いけれど、それが生々しくていい。メイド服の新衣裳にも感激する。配信の最後に、メンバーから、手書きの英文で数時間後に動画の公式チャンネルを見るように連絡があった。

指定の時間にのぞくと、2月のライブでの映像がアップされていて、その再生回数がみるみるうちに増えていく。動画のコメント欄は、相変わらず9割以上が英語をはじめとする外国語だ。共感したいという気持ちは恐ろしいもので、ずいぶん英文コメントに目がなじんでしまった。

普通のミュージックビデオについている英文コメントの基本パターンはこんな感じ。俺は60代のオールドロッカーだ。70年代からハードロックを聞いてきたが、彼女たちは本物だ。ロックは死んでいない。俺は50代のヤングボーイだが、まったくそのとおり。現在地球上で最高のハードロックバンドだ。こんなコメントがずらりと並ぶ。

世界も日本も熱心なファンはおじさんのようだ。すると僕も世界同時現象に巻き込まれたことになるが、それがかなり小さな規模で(「小さな物語」として)自生的に実現しているのが、ネットの力なのだろう。

ということで、彼らとともに、来月発売となるライブビデオを心待ちすることにしよう。ネットも音楽も苦手なはずなのに、生きていると人生何があるかわからない。