大井川通信

大井川あたりの事ども

コノミ山で学習する

久しぶりの聞き取りの成果と目当ての庚申塔の無事に気をよくして、バイパスを渡りずんずん前へと進んでいく。八並からの登山道で許斐(このみ)山に登り、王丸方面に下山するという大回りコースを、大胆にも選択する。

以前、この逆コースを歩いたことはあるが、今回の順路は初めて。いきなり最長クラスの難コースに挑戦できるのも、この春から8年ぶりの電車通勤で毎日5キロ程度を歩いていることが大きい。

登山道の途中の休憩スペースめいた場所で、ボランティアで掃き掃除をしているご婦人と長話をする。帯状疱疹の恐ろしさとワクチンの有効性について有益な情報をいただいたが、別れ際に花壇の隅のところで、とあるキノコを示される。

衣笠茸(キヌガサダケ)とのことで、レースが縮れてしまって、と残念そう。あとでネットで確認すると、なるほど完全に傘が開いた状態ならば、レースをまとったような姿がとても美しい。

頂上で眺望を楽しんでから、王丸方面に降りる。だいぶ下ったところで、登山道の脇をのぞき込んでいる登山者に出会う。何かお探しですかと尋ねると、秋咲八代蘭(アキザキヤツシロラン)を探しているのだという。登山仲間の情報で咲いていることを知ったそうだが、もう散ってしまっていて、茎だけになった姿を見せてもらう。これもあとでネットでみると、ちょっと異様な姿をした花で、実際に見てみたかったと思う。

苦手の植物系の克服のためには、やはり人に教えてもらうに限る。まことに先達はあらまほしきものなり、か。