大井川通信

大井川あたりの事ども

こんな夢を見た(瞼の母)

実家に戻っている。父親も母親も姉をいた。午後から僕は、母と買い物にいく約束をする。どこにしようか。そんな相談をする。

ただ昼一番から僕に別の用事が入ってしまい、家に戻ったのは日も傾いたころだった。母親は、眠気を催したのか、居間で布団に入って休んでいる。母親に声をかけて起こしながら、僕は急に重大なことに気づいた。

もうずいぶん前に父親は亡くなっているはずじゃないか。そもそも母親だって亡くなっているのだ。目の前に寝ている母親は、夢の中に会いに来くれたのだ。

僕は、思わず今までの感謝の気持ちを口にして、またこんな形で会いに来てくださいと頼んだが、胸が詰まってうまく話すことはできなかった。