大井川通信

大井川あたりの事ども

ボンちゃん3歳!

去年の誕生日に「いつかは二匹が身体を寄せ合ったりするようになるかもしれない」と書いたけれども、九とボンとの距離間は、一進一退というか、つかず離れずというか、大きく改善する気配はない。アクシデント的に接近遭遇することはあるが、それは二年も前から同じなのだ。

ただ明らかな変化は、ボンちゃんが少し臆病というか、気が小さくなってしまったような気がすることだ。以前は平気でやっていたことを、遠慮のためかやらなくなった。

一方、九太郎の方は、態度が大らかになって、以前のようにびくついたり、急にかんだりはしなくなった(ボンちゃんの方は、相変わらず人間は絶対にかまない)

たとえば、早朝二階の僕の部屋にあがってきて、かつおぶしの催促するのは九だけの仕事になった。前ならボンちゃんもついて来たり、部屋の外で待っていて、九のあとに入ってきたりしたのだが、近頃は二階にも顔を出さなくなった。

二匹の力関係が確定して、お互いよけいなあつれきを生まないようにふるまっているのかもしれない。ただ、妻に対しては、ボンちゃんも遠慮することなく、九の前でも平気で近づいたり甘えたりもするのだが、九は平然としている。嫉妬で怒ったり、うなったりはしない。

妻曰く、九ちゃんは昼間目いっぱい可愛がってあげているそうだ。妻と九ちゃんは本当に相思相愛で、二人の世界を作っている。一方、娘のボンちゃんと父親の僕との関係は、世間の父娘関係と同じで、あっさりしたものだ。

誕生日プレゼントということなのか、ボンちゃんは新しい猫草の鉢を買ってもらった。猫草を食べるのはボンちゃんだけ。九はまったく口にしない。