大井川通信

大井川あたりの事ども

馬券を当てる?

春の競馬シーズンまでは日にちがあるが、それでも重賞クラスのレースは関心を持ってみている。この時期には短期免許で新しい外国人ジョッキー短期免許で来日するから、その騎乗ぶりも楽しみ。

昨年の注目株はカザフスタン出身のムルザバエフジョッキーだったが、今年は何といってもキングネキ(ネキは、頼りになる姉貴という意味のネットスラング)こと、イギリス出身のレイチェル・キングジョッキーだ。若さや美貌で話題になるわけではないが、33歳のベテランジョッキーであるキングネキは確かな騎乗技術と結果でもってめきめき評価をあげてきた。僕が見ても、人柄や立ち居振る舞いには好感が持てる。レイチェルという名前もいい。

馬の実力は、馬券の人気に現れる。どうしても騎乗の馬質が低い中、人気以上の着順で馬を走らすのが騎手の実力の見せ所となる。

今回の東京新聞杯(GⅢ)でも、キング騎乗のサクラトゥジュールは7番人気の7歳馬(4、5歳馬が活躍の中心だ)。これでもキング騎乗効果で多少は人気が上がったのだろう。僕の好きなネットの予想動画でのベテランの予想家も全くの無印だった。

僕は無理を承知で、キングの騎乗馬が勝つことを願った。次には、千勝以上あげているのにG1未勝利で、若気の至りの天狗の時期のせいで何かと叩かれてきた三浦皇成ジョッキーの馬(こちらも7歳で、僕も知っている馬だ)を応援することにした。判官びいきみたいなものだ。

いつもこんなふうに漠然と応援する馬を見つけるのだが、今回に限ってはこの希望を1,2着馬の予想としてメモしておこうかと、ふと初めてそんなことを思った。その心持が自分でも不思議だった。

すると、どうだろう、三浦ジョッキーの馬が先行して逃げ切るかと思ったところで、前めにつけていたキングネキの馬がするすると上って来て、剛腕が鞭で追うと一気に抜き去って、勝利したのだ。三浦騎手の馬は二着に残った。

自分の予想通りの結果になったことの不思議さ。馬券が当たるというのはこんな感じなのだろう。

馬券の仕組みはよくわからないが、キング、三浦の「馬連」だと、11,400円の払戻金が出ている。これが噂の「万馬券」か。もっともこれで馬券を買おうなどという気は起きない。こんな奇跡が頻繁におきるとはとても思えないからだ。

 

追記:こんな時はたどたどしく知ったかぶりの競馬用語を使って文章を書くのもまた楽しい。