大井川通信

大井川あたりの事ども

踏み切ってジャンプウー!

毎週競馬の大きな大会(GI)が続いていて楽しい。ただ、やはり知らない馬ばかりだと面白くない。一度でもレースを見た馬や、名馬の評判の高い馬が出てくると見入ってしまう。下済みで苦労した馬や騎手が勝つシーンもあり、そうした物語が背景にあるといっそう引き込まれる。

ここからは(ここからも)かなりいい加減な知識で書き飛ばします。年間7千頭も生産されるサラブレッドの中で、競争馬として成功するのはごくわずかだ。単純な計算でも、引退後繁殖にかかわることのできない馬の多くは、行方不明(殺処分)となっている。

生き残るためには勝たないといけない。芝のレースで勝てないと、ダートのレース、最後には障害競走という序列があるようだ。そうすると本当のスターホースは、芝のレースを走ることになるが、例外的に障害レースに無敵の大スターがいる。

その名前はオジュウチョウサン。名前からして不可思議なオーラがある。年齢はすでに11歳というから度肝をぬく。2歳から走り始める競走馬は、4歳で全盛期を迎えるといい、たいていの名馬が5歳か6歳で引退をする。障害馬はスタートが遅いとはいえ、この年齢で障害のG1レースを勝つというのだから恐れ入る。

先月のグランド中山ジャンプでも、最後の直線で追いつき抜き返されそうになりながらもしのいだ勝負根性が見事だった。実況アナウンサーの「踏み切ってジャンプウー!」の決め台詞の繰り返しも耳に残る。