大井川通信

大井川あたりの事ども

行橋詣で(2024年2月 再び)

先週は井手先生がご不在だったので、今週またお伺いする。一つには、本日が先生の誕生日なのでお祝いをすること。新年に提出した金光教レポートの一頁目の日付がたまたま昨年の今日だったことに先生が少し驚かれて、それでたまたま誕生日を知っていたのだ。宗像の新酒とともに、お祝いのロールケーキをお持ちする。

それと今月のうちに話をお聞きしたいこともあった。高橋一郎の「退一歩」論を動画でお聞きしたばかりの大矢先生の来訪日に偶然お訪ねしたために、それがきっかけで電話でお話しすることができたこと。これをどう考えるべきか。

井手先生は、大矢先生が所長を務める金光教国際センターが発行した資料(西平直氏を招いての座談の記録)や、大矢先生の講演録などを渡してくださる。

大矢先生は、明治以来3代にわたる壮大なおかげ話を自ら体験しており、神様との関係もストレートで「肉感的」だ。言葉はとてもやわらかいが、より教祖の時代に近い信仰スタイルといってよく、容易に理解できないところがある。家に戻ってから、近頃手に取っていなかった「教典」の教祖の言葉と再び向き合うようになった。そうしなければ、太刀打ちできないような気がする。

近頃の発見である鈴木大拙の『日本的霊性』の話をする。大地こそが大切であり、農民から真の宗教が生まれるという部分などは、先生の前で朗読した。大拙は、念仏や禅を大きな達成としてみるのだが、素直に読めば、金光教など民衆宗教の称揚の書ではないか。井手先生にもうなずいていただける。